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令和4年度(行政書士試験 過去問の解説)

問題3 憲法・表現の自由 正解「5」

判例の文章内にある、次の2点を満たしている選択肢が正解となります。

① 対象が公務員の地位における行動

⇒ 表現の対象が、公務員の行動になっている事例が正解

② 名誉侵害の不法行為の違法性を欠く

⇒ 公務員の側から、名誉侵害(不法行為)を理由に訴えている事例が正解

(最判平元.12.21) <初出題>

 

1【妥当でない】<初出題>

Xは、B市の施策を批判する演説をしているので、①は満たしています。

一方、Xは、不退去(駅の構内から出ていかなかった)を理由に起訴されているので、②は満たしていません。

(名誉侵害を理由に訴えられたわけではありません)

 

2【妥当でない】<初出題>

Yは、宗教法人X1の会長X2を批判する報道をしているので、①は満たしていません。

(宗教法人の会長は、公務員ではありません)

一方、名誉毀損で訴訟になっているので、②は満たしています。

 

3【妥当でない】<初出題>

作家Yは、Xの私生活上の事実を描いているので、①は満たしていません。

(公務員の行動を表現しているわけではありません)

 

一方、出版差止めで訴訟になっているので、②は満たしている可能性があります。

(不法行為に基づく差止め請求はあります)

 

4【妥当でない】<初出題>

新聞記者Xは、機密情報を聞き出していますが、何も表現していませんので、①は満たしていません。

一方、機密漏洩をそそのかしたことを理由に起訴されているので、②も満たしていません。

(名誉侵害を理由に訴えられたわけではありません)

 

5【妥当】<初出題>

選択肢の通り。

市民Yは、公立小学校の教員Xを批判しているので、①は満たしています。

一方、教員Xは、市民Yに対して、損害賠償と謝罪広告を求めて訴えているので、②も満たしています。

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