問題3　憲法・憲法解釈論　正解「4」

憲法の解釈論についての問題なので、細かい知識です。

予防接種の副作用で死亡したことは「生命・身体に対する特別の犠牲」に該当します。

1【妥当】＜初出題＞

選択肢の通り。

予防接種に伴う特別な犠牲（生命・身体に対する特別の犠牲）については、財産権の特別犠牲の法理（考え方）を類推適用する、という判断をした地方裁判所の裁判例があります。

2【妥当】＜初出題＞

選択肢の通り。

予防接種が違法だけど無過失、という場合は、国家賠償・損失補償のどちらの山にも該当しない谷間の問題で、立法で解決が必要、という学説があります。

3【妥当】＜初出題＞

選択肢の通り。

予防接種をしたことで、公共の利益のために、生命・身体に特別な犠牲があった人は、損失補償を請求できる、という学説があります。

例：感染症が広がるのを防ぐために予防接種を受けたら、副作用で入院した

4【妥当でない】＜初出題＞

全文が×。

予防接種が違法だった場合、過失を認定することは不可能だから、損害賠償を請求する余地はない、という判断をした裁判例や、そう主張した学説はありません。

5【妥当】＜初出題＞

選択肢の通り。

財産権の侵害について損失補償があるのだから、予防接種で生命・身体が侵害された（特別の犠牲を受けた）場合も、同じように扱うのは当然、という判断をした地方裁判所の裁判例があります。