令和7年度(行政書士試験 過去問の解説)

問題34 民法・不当利得 正解「4」

1【妥当でない】(最判平12.6.27)<初出題>

「支払わなければならない」が×。

「支払う必要はない」にすると〇。

選択肢に「所有者に甲を返還すべき場合」とあるので、民法194条にある通り、所有者は、占有者(買主)が販売業者に支払った代金を弁償したと考えられます。

占有者は、民法194条に基づく代価の弁償があるまで、動産を使用収益する権限があるので、所有者には、不当利得返還請求権や不法行為に基づく損害賠償請求権はない、という判例があるので、買主は、所有者に対して、使用利益相当額を支払う必要はありません。

(買主は、甲を返すだけでOKで、何かお金を所有者に払う必要はない)

 

2【妥当でない】(最判昭51.2.13)<R4、問31、肢4>

「負わない」が×。

「負う」にすると〇。

他人物の売買契約に基づいて、目的物の引渡しを受けていた買主は、民法561条を理由に売買契約を解除した場合、原状回復義務の内容として、解除までの間、目的物を使ったことによる利益(使用利益)を、売主に返還する義務がある、という判例があるので、乙の買主は、売主に対して、使用利益相当額を支払う義務があります。

 

3【妥当でない】<H22、問33、肢イ>

「求めることができる」が×。

「求めることはできない」にすると〇。

民法708条にある通り、不法な原因に基づいて、相手にお金を払ったり物を渡した場合、原則として、返還を請求することはできないので、違法賭博の賭金(かけきん)の返還を求めることはできません。

 

4【妥当】(最判昭46.10.28)<初出題>

選択肢の通り。

不法な原因に基づいて、既登記建物(登記のある建物)を贈与した場合、引渡しだけだと、民法708条の「給付」には該当しない(登記も必要)、という判例があるので、贈与者Aは、贈与契約が無効なことを理由に、Bに丙建物の返還を求めることができます。

 

5【妥当でない】(最判昭49.9.26)<初出題>

「Aが知っていたか否かを問わず」が×。

「Aが知っていた、またはAに重大な過失があれば」にすると〇。

BがCから騙し取ったお金で、Aに対する債務を弁済した場合、Aに悪意又は重大な過失があれば、Aが受け取ったお金は、Cに対する不当利得になる、という判例があるので、Cは、Aが知っていた、またはAに重大な過失があれば、Aに対して返還を求めることができます。

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