最判平15.7.11

不動産の共有者と不実の持分移転登記の抹消手続

<判事事項>(争点)

不動産の共有者の1人は、不実の持分移転登記(ウソの登記)をした人に対して、登記の抹消手続を請求できるのか、できないのか。

【参考】判事事項(原文)
 不動産の共有者の1人が不実の持分移転登記を了している者に対し同登記の抹消登記手続請求をすることの可否

<裁判要旨>(結論)

不動産の共有者の1人は、共有している不動産について、不実の持分移転登記をした人に対して、登記の抹消手続を請求できる。

【参考】裁判要旨(原文)
 不動産の共有者の1人は,共有不動産について実体上の権利を有しないのに持分移転登記を了している者に対し,その持分移転登記の抹消登記手続を請求することができる。

<判決理由>(理由)

不動産の共有者の1人は、自分の持分権に基づいて、共有不動産に対する妨害を排除できるので、不実の持分移転登記がされた場合には、共有不動産が妨害されているから、その不動産について何の権利もないのに持分移転登記をした人に対して、単独で登記の抹消手続を請求できる(後略)

【参考】判決理由(原文) 
 不動産の共有者の1人は,その持分権に基づき,共有不動産に対して加えられた妨害を排除することができるところ,不実の持分移転登記がされている場合には,その登記によって共有不動産に対する妨害状態が生じているということができるから,共有不動産について全く実体上の権利を有しないのに持分移転登記を経由している者に対し,単独でその持分移転登記の抹消登記手続を請求することができる(後略)

<過去問の出題履歴>

平成26年度、問題29、選択肢イ

<裁判所ホームページ>(外部リンク)

「最判平15.7.11」の裁判例情報

行政書士通学講座の個別受講相談(無料)を随時実施しています。

  • 行政書士試験に合格するために何をどう勉強すればいいのか迷っている方

  • 今の勉強を続けても行政書士試験に合格できる気がしない方

  • 行政書士試験に合格するためには基礎から学び直す必要があると考えている方

  • 行政書士試験の記述式の解答用紙を埋められない方

  • 独立に向けて行政書士試験に合格したいけれど、足踏みが続いている方

  • 初めて法律を勉強するので何から手をつければいいのか判断がつかない方

ステップアップファーストは、行政書士試験に合格するために、受講者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの試験対策を行う「個別指導」にこだわった行政書士試験対策専門スクールとして、10年間で多数の合格者を送り出してきました。

 

行政書士の資格取得を考えている方が、安心して行政書士通学講座を受講いただけるように、個別の受講相談(無料)を随時実施しています。

受講前に疑問に思っていること、不安や悩みなど、何でもお気軽にご相談ください。

行政書士試験対策の専門家が、あなたの疑問、不安や悩みを解消いたします。 

詳しくは「個別受講相談(行政書士通学講座)」をご覧ください