最判昭36.11.30

事務管理者と法律行為の効果

<判事事項>(争点)

事務管理者(Aさん)が、本人(Bさん)の名前でした法律行為の効果は、本人(Bさん)に対して有効になるのか、ならないのか。

【参考】判事事項(原文)
 事務管理者が本人の名でした法律行為の効果。

<裁判要旨>(結論)

事務管理者(Aさん)が、本人(Bさん)の名前でした法律行為の効果は、本人(Bさん)に対して有効にならない。

【参考】裁判要旨(原文)
 事務管理者が本人の名でした法律行為の効果は、当然には本人に及ぶものではない。

<判決理由>(理由)

事務管理は、事務管理者(Aさん)と本人(Bさん)との間の法律関係のことなので、管理者が第三者(Cさん)とした法律行為の効果が本人に対して有効になる関係は、事務管理関係の問題ではない。従って、事務管理者が、本人の名前で第三者との間に法律行為をしても、その行為の効果は、本人に対して有効になるものではなく、そのような効果が発生するためには、代理など別の法律関係が必要だから。

【参考】判決理由(原文) 
 事務管理は、事務管理者と本人との間の法律関係を謂うのであつて、管理者が第三者となした法律行為の効果が本人に及ぶ関係は事務管理関係の問題ではない。従つて、事務管理者が本人の名で第三者との間に法律行為をしても、その行為の効果は、当然には本人に及ぶ筋合のものではなく、そのような効果の発生するためには、代理その他別個の法律関係が伴うことを必要とするものである。

<過去問の出題履歴>

令和元年度、問題33、選択肢4

平成23年度、問題33、選択肢4

平成22年度、問題32、選択肢ウ

<裁判所ホームページ>(外部リンク)

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