最判昭26.4.27(賃貸人の承諾のない転貸借と賃貸人の所有権に基く返還請求)

最判昭26.4.27

賃貸人の承諾のない転貸借と賃貸人の所有権に基づく返還請求

<判事事項>(争点)

賃貸人の承諾がない転貸借で、賃貸人は、転借人に対して、所有権に基づく返還請求をするのに必要な要件はあるのか。

【参考】判事事項(原文)
 賃貸人の承諾のない転貸借と賃貸人の所有権に基く返還請求

<裁判要旨>(結論)

賃貸人(土地所有者)が、承諾のない賃貸借で土地を占有している転借人に対して、直接土地の返還を請求する場合、賃貸借契約を解除したり、賃借人の承諾をもらう必要はない。

【参考】裁判要旨(原文)
 土地所有者である賃貸人がその承諾のない転貸借によってこれを占有する転借人に対して直接土地の返還を請求するについては、賃貸借契約を解除しまたは賃借人の承諾を得るを要しない。

<判決理由>(理由)

上告人(転借人)は、その土地について、被上告人(賃貸人)に対抗できる借地権や使用権が一切ないから。

【参考】判決理由(原文) 
 上告人は本件土地に関し被上告人に対抗し得べき借地権も使用権も一切有しないことが明らかである。

<過去問の出題履歴>

令和元年度、問題32、選択肢エ

<裁判所ホームページ>(外部リンク)

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