最判昭36.7.21

審査請求前置主義と却下裁決の違法

<判事事項>(争点)

審査請求前置主義を採用している、所得金額更正に関する審査請求の却下裁決が違法な場合、その更正処分の取消訴訟を提起できるのか。

【参考】判事事項(原文)
 一 所得金額更正に関する審査請求の却下決定が違法な場合における右更正処分の取消を求める訴の適否。

<裁判要旨>(結論)

所得金額更正に関する審査請求の却下裁決が違法だったら、その更正処分の取消訴訟は審査請求の裁決を経たものとして適法となる。
(審査請求の裁決が出た後に取消訴訟をしたことになる)

【参考】裁判要旨(原文)
 一 所得金額更正に関する審査請求の却下決定があつた場合でも、右却下が違法である場合には、右更正処分の取消を求める訴は審査の決定を経たものとして適法である。

<判決理由>(理由)

国税庁長官や国税局長が、間違えて審査請求を不適法として却下した場合、却下裁決とはいえ審査請求の裁決に該当すると解すべきだから。

【参考】判決理由(原文)
 国税庁長官又は国税局長が誤つてこれを不適法として却下した場合には本来行政庁は処分について再審理の機会が与えられていたのであるから、却下の決定であつてもこれを前記規定にいう審査の決定にあたると解すべきことは原判示のとおりである。

<過去問の出題履歴>

平成26年度、問題14、選択肢4

平成18年度、問題17、選択肢4

<裁判所ホームページ>(外部リンク)

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