最判昭36.4.21

処分の無効確認訴訟と訴えの利益

<判事事項>(争点)

処分の無効確認訴訟を提起した後にその処分が取り消された場合、訴えの利益はまだあるのか、それともなくなるのか。

【参考】判事事項(原文)
 行政処分無効確認訴訟提起後に右処分が取り消された場合と訴の利益。

<裁判要旨>(結論)

処分の無効確認訴訟が国家賠償を請求する目的で提起されたからといって、処分庁がその処分を取り消した後でも、まだ法律上の利益があるとはいえない。
(処分が取り消されたら、無効確認訴訟の訴えの利益はなくなる)

【参考】裁判要旨(原文)
 行政処分無効確認訴訟は国家賠償請求の目的で提起されたものであるからといつて、処分庁が右処分を取り消した後においても、なおその法律上の利益があるということはできない。

<判決理由>(理由)

処分の違法を理由に国家賠償請求訴訟をするときは、事前に取消訴訟や無効等確認訴訟を行って、その処分を取り消したり、処分が無効であることを確認する判決を受ける必要はないから。

【参考】判決理由(原文)
 行政処分が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめ右行政処分につき取消又は無効確認の判決を得なければならないものではないから(後略)

<過去問の出題履歴>

令和6年度、問題8、選択肢2

平成30年度、問題10、選択肢5

平成28年度、問題10、選択肢ウ

平成25年度、問題20、選択肢エ

平成22年度、問題19、選択肢2

平成20年度、問題19、選択肢1

平成19年度、問題17、選択肢5

<裁判所ホームページ>(外部リンク)

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