最判昭55.11.25

車の免停処分と訴えの利益

<判事事項>(争点)

車の免停処分を受けた後、無違反・無処分で1年経った場合、免停処分の取消しを求める訴えの利益はあるのか、ないのか。

【参考】判事事項(原文)
 自動車運転免許効力停止処分後無違反・無処分で1年を経過した場合と右処分の取消を求める訴の利益

<裁判要旨>(結論)

車の免停処分を受けた人は、免停期間が過ぎて、かつ、免停処分の日から無違反・無処分で1年経った場合、免停処分の取消しで回復する法律上の利益(訴えの利益)はない。

【参考】裁判要旨(原文)
 自動車運転免許の効力停止処分を受けた者は、免許の効力停止期間を経過し、かつ、右処分の日から無違反・無処分で1年を経過したときは、右処分の取消によつて回復すべき法律上の利益を有しない。

<判決理由>(理由)

免停処分(本件原処分)の効果は、処分の日から期間の経過で消滅して、また、免停処分の日から1年経った日の翌日以降、免停処分を受けた人(被上告人)が、免停処分を理由に道路交通法上の不利益を受ける可能性はなくなり、他に免停処分を理由に免停処分を受けた人を不利益に取り扱うことを認めた法令はないから。

【参考】判決理由(原文)
 本件原処分の効果は右処分の日1日の期間の経過によりなくなつたものであり、また、本件原処分の日から1年を経過した日の翌日以降、被上告人が本件原処分を理由に道路交通法上不利益を受ける虞がなくなつたことはもとより、他に本件原処分を理由に被上告人を不利益に取り扱いうることを認めた法令の規定はないから(後略)

<過去問の出題履歴>

令和6年度、問題17、選択肢4

<裁判所ホームページ>(外部リンク)

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